無線給電・充電の現時点での主流規格になっているQi、この仕組みを利用する一番のメリットはやっぱり「置くだけ充電」の気楽さでしょう。
Qi充電パッドやトランスミッタを内蔵したスマホスタンドにスマートフォンを置くだけで充電開始。このお手軽さ、気楽さは何者にもかえられないものだと思います。
スマートフォンに防水・防塵機能が当たり前のものとして普及する前には、専用スマホスタンドに本体を置くだけで充電用のコネクタに接続、すぐにスマートフォンの充電を始められるオプションが用意されるケースがありました。
今でもスマホスタンドにUSBコネクタがついていて差し込むことでスタンド上で充電可能になるオプションはありますが、やっぱりスタンドに「置くだけ」とある程度意識してコネクタに差し込むのとでは気の使い度合いが違います。
Qiを使った給電システムはそういったすごく楽な充電を可能にしてくれるものです。
一般的にはスマートフォンにQiの受電機能、Qiレシーバーを内蔵していないと使えないと思われているかもしれませんが、実はかなりお手頃な価格で外付けタイプのQiレシーバーが販売されています。こういったオプションを追加することで、ほとんどのスマートフォンで「置くだけ充電」の気楽さの恩恵にあずかることも出来ます。
今回はそういったQiレシーバー製品を5つピックアップしてランキング形式でご紹介します。
加えてちょっと毛色の違うユニーク&とても便利な製品2つを取り上げます。
Qiレシーバーおすすめランキング5機種
まずはより一般的な、普通のQiレシーバー5つをリストアップします。
1. Qi(チー)規格Type-C 1300mA高速ワイヤレス充電トランスミッタレシーバ
まずはランキング1位にしたのはこちら。
TamperSTOP社が販売しているとてもシンプルな構造のQiレシーバーです。
お手頃価格を実現したQiレシーバーの構造は概ねこの製品とよく似た構成になっています。スマートフォン背面に回るカタチで超薄型の受信ギミック。そこからケーブルを伸ばしてスマートフォンの下側に回り込むカタチのUSBなどの接続用コネクタ、といった構成です。
多くの場合、同じ製品のバリエーションとして主にAndroidスマホ向けのUSB Type-C、マイクロUSB、iOS機器向けのLightningコネクタを持つ製品の3つが準備されています。
この製品の場合にはバリエーションはなくUSB Type-C対応の製品のみです。
そんな中でこの製品をランク1位にあげた理由は、無線経由で受けられる電流量が他の製品より少し多い「1,300mAh」になっていることです。10W級の今のスマホの急速充電まではいきませんが、最大6.5W程度の給電が可能で5V1A級の通常充電よりは速い充電が速度が期待できます。
価格はAmazonで1200円程度となっています。
2.Nillkin スマホ対応ワイヤレス充電レシーバーシート
この製品はNillkin製のQiレシーバー。
こちらをランキング2位に上げた理由はコネクタ部分のバリエーションの豊富さがその理由の一つ。こちらの製品のバリエーションでカバーできないスマートフォンはまずないと思います。
マイクロUSBコネクタの向き違いで2種類。USB Type-C、Lightningコネクタタイプでケーブルの長さが2種類の合計5パターンがあります。
こちらを使って受電できる電流量は1,000mAh。有線の通常充電程度の能力に留まります。
今のスマートフォンと充電器は非常に精緻な制御を行なってバッテリーへのダメージを軽減しつつできるだけ速い充電を実現しています。ですが厳密には通常充電の方がバッテリーへの負荷は少なくて済みます。
Qiによる充電だけで今のスマホをフル充電まで持っていくのは確かに時間がかかりますが、「追い充電」的なカタチで合間合間にスマホをスタンドにおいて充電量を補うにはやっぱり「置くだけ充電」は便利だと思います。
3. HACRAY ワイヤレス充電 レシーバー
第3位に選んだのはHACRAYのQiレシーバー製品です。
こちらはコネクタ部分が金属製で耐久性に優れいている所がチョイスの理由です。
給電能力などは他社製品と差がなく1,000mAh級の能力だと思います。
価格はやや高めのポジションになりますが、それなりに挿抜の頻度があるコネクタ部分が金属製で耐久性に期待が出来る部分は評価していいと思います。
4.kwmobile qi レシーバー タイプc用
第4位に選んだのはkwmobileの手になる製品。
コネクタのタイプはUSB Type-C形状で、最近の多くのAndroid系スマートフォンなどにフィットします。
この製品はUSB Type-Cのみのバリエーションですが、このメーカーの別製品でマイクロUSB対応製品もあります。
USB Type-Cコネクタは裏表の向きが関係ないので、こういった製品でも表向き、裏向きのバリエーションを用意する必要がないのがメーカーにはいい所ですね。もちろんユーザーも製品チョイスでも使用時にも間違いがありません。
5. Qiレシーバー Acouto ワイヤレス 500-1000mA 無線充電レシーバー
こちらはAcouto製のQiレシーバーでiOS機器向け、Android向けでUSB Type-C対応とマイクロUSB対応の3製品があります。
こちらの製品は他社製品より受電部のパッドの面積が大きめなのが外見上の特徴です。充電スタンド、給電パッドとの設置の際の相性が良さそうです。
変わり種2機種
続いてQi充電機能を備えたスマホのオプション機器の中でも変わり種を2機種取り上げます。
他に類似製品があまりないのですが、実際のところ機能面などを考えてみると中身のほうはすごく合理的です。
iPhone 7 / 6S / 6用Qiワイヤレス充電ケース
こちらのパターンのQiレシーバー製品はもっとあってもいいと思うのですが、不思議とあまり製品化されていません。
普段の生活の中でスマホをケースに入れる人、保護のためのバンパーを取り付ける人はとてもたくさんいますよね。そういった人たちはケースにQiの充電機能があったらすごく便利になると思うのです。
ただ、スマホケースである以上、それぞれの機種専用になってしまう部分は弱点にもなり得ます。例えば今回取り上げたこちらの製品はiPhoneの3機種にしか対応しません。
でも、ケースに入れておくだけで置くだけ充電対応になるのはすごく便利ですよね。
iPhone 6 6s 7 8 SE 2020 対応 Qi無線 バッテリーケース
こちらの製品はひとつ上の製品のコンセプトをさらに一歩進めて、ある程度スリムな形状を維持したままそこそこの容量のモバイルバッテリーも追加で内蔵してしまったものです。
iPhone用には公式オプションでもモバイルバッテリーを内蔵したケースがリリースされていました。そのコンセプトも引き継いでいる製品ですね。
内蔵モバイルバッテリーの容量は3,000mAh程度ですので、どちらかというとスマートフォンの稼働時間をある程度延長する、ぐらいのポジションのバッテリーになります。数日ぐらいの旅行などでACアダプタの代わりにするレベルの容量はありません。
が、本体の厚みをそこまで増さず重量面もそこそこに抑えつつ、駆動時間の延長と置くだけ充電機能がいっぺんに手に入るというなかなか欲張りで実用性が高そうな製品です。
このコンセプトの製品、もうちょっと出てきても良さそうな気がするんですけれどね。
やっぱり便利な置くだけ充電
Qiの無線給電、無線充電という単語だけ見ても使い勝手がピンとこない方もいらっしゃるかもしれませんね。ですがスマホをスタンドに戻したら勝手に充電してくれる、という風にこの言葉を読み替えたらその便利さは予想が出来るのではないでしょうか。
著者は比較的早い段階にスマートフォンに乗り換えて使ってきましたが、こと充電に関してはやはり専用のスマホスタンドに置くだけで充電が行えた機種の使い勝手が最高だったと今でも考えています。
特に一番使い勝手が良かったのはスタンド側に磁石を内蔵していて勝手に接点の位置合わせもある程度してくれていた機種ですね。USBコネクタの抜き差しに気を遣う必要もないので色々すごく気楽でした。
Qiのレシーバーとトランスミッタを一緒に使えばこれとほとんど同じ感覚の使い勝手が実現できます。今回ピックアップした製品を使えばスマートフォン側にQiレシーバー機能を内蔵していない機種でも近い使い勝手が実現可能です。
多くの後付けQiレシーバーは本体が非常に薄く、プラスチック系の厚すぎないスマホケースならかぶせたままでも受電が可能なものもあります。
上手に活用してスマホの使い勝手を改善できるといいですね。
ただ、Qiは現時点の規格、採用機種の中では有線の超急速充電や急速充電に比べると充電速度は劣ります。ここの部分は理解した上で上手に使い分けるのが使いこなしのコツかもしれません。