iPhoneのイヤホン変換アダプタ、おすすめ6機種
iPhoneのイヤフォンアダプタは「オーディオアダプタ」
ある世代からiPhoneからはイヤフォン端子が省略されるようになってしまいました。
イヤフォン使いたいならBluetoothで十分でしょう?ということもあるのかもしれませんし、デザインを他社よりも重視するApple社的には3.5mmのイヤフォンジャックの穴が美しくない、というような理由もあるのかもしれません。
このためこれをカバーする目的で提供されているのがLightningコネクタに挿すイヤフォン変換アダプタです。イヤフォンジャックが省略された最初の頃のiPhoneにはこのアダプタが添付されていたようですが、最近の機種では標準では付属しなくなったようです。
これに対し、有線のイヤフォンを使いたいユーザーは今でも一定数存在しています。
有線の方が音が良い、価格がお手頃、遅延がないなどなど、有線イヤフォンを使いたい理由はさまざまだと思いますが、ニーズはずっとあるのですよね。その影響か、Android系のスマホでは最近はイヤフォンジャックが復活するトレンドにあります。
さて、ちょっと前置きが長くなってしまいましたが、iPhoneなどで使われているLightningコネクタには実は音声のアナログ信号は出力されていません。基本デジタルデータ専用のインタフェースです。
このためLightningコネクタに接続するイヤフォン変換アダプタは、実はれっきとしたiPhoneとのデジタル接続を行なう「周辺機器」になっています。ちっちゃいですけど「サウンド回路」を内蔵した「オーディオアダプタ」なのです。
このポイントがiPhoneのイヤフォン変換アダプタの選択肢の幅広さに繋がっています。
イヤフォン変換アダプタのタイプ
ザックリ大きくiPhone向けのイヤフォン変換アダプタを分類すると以下のようなタイプがあります。
- 標準的なイヤフォン端子のみを持つもの
- 同時に充電が可能になる高機能タイプ
- 「オーディオアダプタ」の立ち位置を使った高音質タイプ
それぞれのタイプのおすすめ製品を次の節で具体的に取り上げてご紹介します。
やっぱり安心の純正
まずは「迷ったらこれ」で、定番中の定番と言えるApple純正の製品です。元々、iPhone本体に付属していたイヤフォンアダプタだと思います。
価格もお手頃ですし、間違いなく安定して動作するだろうという安心感の高さが最大の売りですね。
機能的にはごく標準的なもので、このアダプタを挿した状態ではiPhoneの充電は行えませんし、特別高音質な作り込みが成されたものでもありません。
そういったプラスアルファが欲しいユーザーは他の製品を探した方が良いでしょう。
高耐久
次に機能的には標準のただイヤフォンが繋がるようになるだけの製品ではありますが、耐久性の高さをうたうイヤフォンアダプタです。
iPhone向けの周辺機器だけに限らないお話ですが、Apple社製のケーブルやコネクタ周辺には「断線」しやすい弱点があるようです。この点に関してはある会社が原因等を推測する記事をまとめています。
コネクタ後ろのケーブルカバー、ケーブル保護材の部分でもApple社がデザインを優先したとか、環境に優しいと思われる素材を選んだ結果、耐久性が犠牲になった等の理由が列記されていました。
そういった弱点を補う構造を持ったサードパーティ製品のひとつが次のアイテムです。
同時充電可能製品
当たり前のこととは思いますが、iPhoneでは充電をLightningコネクタ経由で行ないます。ですからLightningコネクタにイヤフォン変換アダプタを繋いでしまうと、同時に充電が行えなくなります。Apple社製の標準イヤフォン変換アダプタのようなタイプの機能面の弱点ではありますね。
そこを何とかしようとするのが次のような製品です。
Lightningコネクタの「ハブ」のような形になっていて、Lightningコネクタとイヤフォンジャック両方のコネクタを持つ構造になっています。
有線のイヤフォンを利用しながらiPhoneに給電・充電が行えますので、リズムアクションゲームを遊ぶ際にはすごく便利に使えると思います。ゲームは馬鹿みたいにバッテリーを消費しますし、リズムアクションでは音の遅延がないことがプレイしやすさに繋がります。
弱点としてはどうしてもアダプタのサイズが大きくなって、デザイン的にもちょっと不格好になってしまうことですね。
ハイレゾ音源対応の高音質
LightningコネクタにはUSBの規格でいうと2.0相当のデジタルデータをやりとりする能力があります。ちょっと細かいかもしれませんが、インタフェース的には480Mbps、理論的には毎秒最大60MB分のデータがやりとりできます。
音のデータをやりとりする目的にはものすごく余裕がある性能で、これを活用するような形で普通のiPhoneの音声データよりももっと音質が高いデータを出力して、高音質の再生を行なうことも出来ます。
「ハイレゾ音源」と呼ばれるものがそういったタイプですね。
イヤフォン変換アダプタ側に音楽的によりグレードの高いパーツを使って「オーディオ機器」として仕上げたアダプタです。
ここまで来るとデジタル接続の「ポータブルアンプ」と考えた方が良いでしょう。
お値段の方はその分張ってしまいますが、こういった機材を接続するとiPhoneが本格的な「ポータブルプレイヤー」とか「DAP(Digital Audio Player) 」と呼ばれるものに変身します。
ハイレゾ音源以外の普通の音ももちろん高音質化しますので、サブスク動画やYouTubeなどのネット動画もより良い音で楽しめるようになります。
ちょっと反則?Lightningコネクタ直結型イヤフォン
Lightningコネクタが音のデジタルデータを出力できる仕組みなのを利用して、ちょっと面白いやり方を取った製品も販売されています。
一時期よりも少し製品数が減っているようではありますが、「Lightningコネクタ直結型のイヤフォン」というジャンルがあります。イヤフォンの普通であれば3.5mmのイヤフォンジャックがついている場所に、Lightning端子がついている製品です。
これはイヤフォン側にイヤフォン変換アダプタの機能を内蔵してしまったもので、イヤフォンのLightningコネクタ周辺にサウンド回路やイヤフォンを動かすためのアンプが内蔵されています。
ハイレゾ対応の高音質型
Lightningコネクタ直結型のイヤフォンにもハイレゾ音源対応型があります。
Appleも今後はLightningコネクタからUSB Type-Cコネクタに乗り換える方向が明らかになっていますのでこのタイプの製品が数を減らしてきてはいるのですが、まだそれなりの選択肢があります。(EUがスマホにはUSB Type-Cコネクタ必須、という法を作ったはずですので、AppleもヨーロッパでiPhoneを売るには対応が必須になりました)
ちなみにこのイヤフォンを作っているのがエレコムであることに少し驚くユーザーもいるかもしれませんが、実はエレコム、オーディオ的にもイヤフォンかなり頑張っているメーカーです。
「単に音が出る」だけではない、オーディオグレードのイヤフォンにも力を入れていたりします。
ちなみにイヤフォン部分に関しては著者も姉妹品、少し前の世代の製品を使ったことがありますが、かなりしっかりした再生が出来るポテンシャルのあるイヤフォンでした。
マイクつきで通話もOK
イヤフォンの変換アダプタの方も通話用マイク対応になっていますが、Lightningコネクタ直結型イヤフォンにももちろん通話用マイク内蔵型のものがあります。
音声通話の機会が多いユーザーにはこういったタイプがより便利でしょう。
まとめ
Apple社はiPhoneからイヤフォンジャックを削除したときから、Bluetooth接続のイヤフォンを強く推す姿勢を明確にしています。ほとんど同時期にAirPodsとかを発売していますしね。
実際Bluetooth接続のイヤフォンは気軽に取り扱うことができ、便利性の高さについては改めて言うまでもありません。
ですが有線のイヤフォンにもまだまだメリットはあります。音質面、遅延のなさ、電源不要な点などなど、使い続けたくなる理由はいくつもありますね。また、個人的には完全ワイヤレス型Bluetoothイヤフォンで「事故」りがちな「紛失」問題をほぼ考えなくて良い点もメリットだと思っています。
上手に使い分け・棲み分けてそれぞれのユーザーに合う使い方を見つけるため、この記事も参考にしてみてください。