しばらく前のビットコインの急騰を受けて大きな盛り上がりとより多くの一般の人からの注目をも集めた仮想通貨改め暗号資産ですが、その後の相場の低下の影響で注目度も落ち込んでいました。
また、暗号資産の概念が「普通のこと」になった関係で扱われる頻度が落ちたのもありますね。
それがここにきてビットコインなどの相場の大幅な上昇でふたたび大きな注目を集めるようになっています。
相場の低迷ですっかり人気が落ちた暗号資産の「採掘:マイニング」もまた復権しているようで、マイニング用に適したパソコン周辺機器であるビデオカード:GPUがほぼ完全に在庫払拭するほどの大きな影響を及ぼしています。
かなりの蛇足にはなりますが、この現象により普通にパソコンゲームを遊ぶユーザーが使えるビデオカードまでがほぼ完全に市場から消えてしまうレベルの品不足が生じてしまいました。
このためGPUを製造する2大メーカーの片方は旧世代のGPUの再出荷を始めたり、GPUの機能のうち暗号資産のマイニングで使うものの性能を半分に抑制する製品をわざわざ作ったりするといった、これまでは予想も出来なかったような影響まで生み出しています。
こんなちょっと変わった場所も含め、暗号資産がまたその存在感を示すようになっています。
この相場にチャレンジするのに必要となるのが暗号資産取引所とのお付き合い。そんな暗号資産取引所の中では比較的新顔で、ちょっとユニークな特徴から注目されるのがあの楽天が運営する「楽天ウォレット」です。
楽天市場など楽天が運営するさまざまなサービスを既に活用しているユーザーにはうれしい機能を備えた楽天ウォレット、その概要を説明していきます。
楽天経済圏の一部としての楽天ウォレット
今の楽天は楽天市場のネットショッピング機能だけではなく、自前でネット銀行サービスの「楽天銀行」を設立。クレジットカード分野で高いシェアを誇る「楽天カード」、さらにいわゆる格安SIMサービスを脱却して、自前の携帯ネットワーク確立を目指す携帯電話サービスの「楽天モバイル」といったとても幅広いサービスを手がけるようになりました。
相互に連携することで高いシナジー効果を期待できるサービスをすべて自前で準備することで顧客の囲い込みを行ない、独自の楽天経済圏を作ろうとしているのでしょう。
そういった楽天の一体化を目指すサービスの一つとして楽天ウォレットも位置づけられていると思われます。つまり、既存の楽天の各種サービスとの高い親和性が最大の特徴となる暗号資産取引所であると言えます。
既に楽天銀行の口座を所有済みのユーザであれば非常に短時間で新たな暗号資産口座を開設できるのも、楽天ウォレットならではの大きなメリットでしょう。
また、楽天ポイントで暗号資産運用を始められる、というのはこのジャンルの取引の初心者参入のハードルを大幅に下げてくれると思います。
では以下でより具体的に楽天ウォレットの暗号資産取引所としてのサービスの中身を見ていきます。
取り扱い暗号資産は少なめの5つ
楽天ウォレットで取り扱う暗号資産は比較的メジャーどころの5つに限定されています。
サービススタート時の3つからは拡張されていますが、数ある暗号資産取引所の中ではかなり取り扱い商品の数が少なめとなっています。
楽天ウォレットで扱う暗号資産は以下のものです。
- ビットコイン
- イーサリアム
- ビットコインキャッシュ
- リップル
- ライトコイン
このうち販売所としての取り扱いになるのは上の3つのビットコイン、イーサリアム、ビットコインキャッシュに限定されます。これに対しレバレッジ取引では5つすべてを扱うことが出来ます。
ネムやモナコインといった比較的暗号資産としては古株なものの扱いがないのはちょっと意外かもしれません。
現物取引に加えレバレッジ取引も可に
楽天ウォレットのサービス開始時にはレバレッジ取引が行えませんでしたが、現時点では機能が拡充されキチンとこの取引も可能になっています。
ただ、レバレッジ取引のサービス開始前に作成した口座でレバレッジ取引を行なうには口座のアップグレードの手続きが必要となります。
楽天ウォレットのサイトから手続きを行なってください。
楽天ウォレットのレバレッジ取引では証拠金の2倍までの取引が行えます。
基本入り口はスマホアプリ
他の暗号資産取引所でも同様となりますが、楽天ウォレットでも資産取引などの操作は基本すべてスマートフォンの専用アプリから行なう形になります。
ちょっと面白いのは現物取引機能のものと、レバレッジ取引まで対応するアプリが別立てとなっていることでしょうか。
口座自体の名前もレバレッジ取引対応のものは「楽天ウォレット Pro」となり別物に見えるようになっていますが、スマホアプリの方も「RakutenWallet」「RakutenWallet Pro」で分けられていますからちょっと注意が必要かもしれません。
少額取引可、手数料も安め
楽天の暗号資産取引所である楽天ウォレットの特徴の一つとしては、取引手数料が同業他社と比較して安めに抑えられている点も上げられると思います。
同時に取引開始可能な最低金額も低く抑えられていますので、お試しなどでうんと軽い負担からかなり気軽に暗号資産の運用を始められる点も大きな特徴と言えます。
暗号資産は一般的な呼び名が変更された理由となったことの一つでもありますが、通貨とは異なり立ち位置などには何の裏付けもありません。このため時に値動きがかなり過敏に投機的に動くケースがそこそこあります。
ですのでいきなり本格運用を始めるのではなく少額の取引からのスタートで雰囲気を確かめる、といった参入方法も十分に考えられるでしょう。そういうときには楽天ウォレットのこういった特徴が暗号資産取引に参加するハードルを一つ引き下げてくれるでしょう。
楽天スーパーポイントで始められる!
そして楽天ウォレット最大の特徴と言える要素がこれかもしれません。暗号資産取引を楽天スーパーポイントからも行えるようになっているのです。
楽天市場の利用や楽天カードの使用で入手した楽天ポイントで暗号資産を購入する、といったことがごく普通に行えます。
楽天市場などの利用間隔が長くなりがちで楽天スーパーポイントの有効期間中にポイントを使い切れず悔しい思いをした、なんて経験のあるユーザーは思いきって暗号資産投資にポイントを流用してみるのもいいかもしれませんね。
少額からの取引参入が可能、というのも大きな要素ですが、現金をつぎ込まずに手持ちのポイントから資産運用が始められるというのはユニークで面白い要素だと思います。
また、参入するときの気持ち面の障壁を引き下げてくれる要素にもなりそうです。
楽天スーパーポイントを共有化して幅広いサービスで活用可能にしている「楽天経済圏」ならではのストロングポイントと言えるでしょう。
楽天市場などでの決済サービスに期待?
楽天グループでは楽天ウォレットのサービス開始で暗号資産運用に乗り出してはいますが、まだ暗号資産をフルに活用する、と言う方向では踏み込み方がもう一つと言える点も残しています。
楽天市場をよく利用するユーザーならお気づきだと思いますが、楽天市場などの決済手段がまだ暗号資産には対応していないのです。
このジャンルへの対応でかなり進んでいると思われるのがビックカメラですが、こちらはネットショップの支払い手段に直接ビットコインが利用可能になっています。さらに実店舗でのキャッシュレス決済でもビットコインが使えるようになっていたと思います。
楽天グループもせっかく楽天ウォレットで暗号資産を自前で取り扱うことにしたのですから、決済方面でのこちらへの対応・機能の拡充にも期待したいところですね。
余談 ~暗号資産マイニングとビデオカードの関係~
既に暗号資産を運用されている方ならばご存じであろうネタですが、暗号資産はコンピュータで特定の計算を繰り返し行なって増やす=採掘することが出来る仕組みになっています。
この計算は比較的単純なものを膨大な回数繰り返すことになります。そういった計算を効率よく実行できるのは実はパソコンのCPUではなくビデオカードで使われるGPUです。
GPUには本来は3次元の座標計算などを行なうための比較的単純な機能の演算用コアが膨大な数搭載されています(上位機種では数千個)。単純な計算をものすごくたくさん並列実行できる機能があるのです。
このため暗号資産採掘用のパソコンにはビデオカードを何枚も積んで24時間365日フル稼働させ続けることになります。
当然、結構な電力を食いますので、採掘作業は暗号資産がある程度高騰しないと採算が取れません。相場が暴落すると、維持できなくなった採掘用パソコンのパーツが大量に中古市場に流れたりすることになります。
数年前ビットコイン相場が落ち込んだときには、実際に当時採掘用に適しているとされていたビデオカードが大量かつ非常に安価で中古市場に流れたました。
著者もその中古品を入手した人間の一人ですが、暗号資産の存在感は一見関係なさそうなところでも大きくなっていたりするのです。
楽天walletの評判/口コミ!
仮想通貨が楽天Payで使えるようになった✨
楽天ペイメントと、仮想通貨取引所運営の楽天ウォレットが開始するサービス👩🏻🏫
暗号資産を楽天キャッシュにチャージし、楽天ペイや楽天ポイントカード加盟店で買い物に利用可能💰ついに日本でも決済手段としての仮想通貨が広がっていくのか👀✨#BTC pic.twitter.com/g15pmL9x3J
— ふじこ@米国株×理系女 (@Fujikko7201) February 25, 2021
ビットコイン将来5倍にはなるって思ってるからあんま魅力感じないけど、課税されないのかな?
詳細見ても書いてなかった😢そして500ポイントもらえるキャンペーンもやっててエントリーしてない!って思ったけど期間内なら順番は関係ないみたいなのでエントリーまだの方いたら是非😌 pic.twitter.com/paKlHwU5FM
— saki 🌻楽天オタクの投資記録 (@aaa_nz1) February 24, 2021
今更かもしれないけどビットコインってどうなんだろう?
実は秋に気になっててコインチェックと楽天walletの口座を作ってたのに放置。
あの時に買っておけばよかったのに〜と後悔してる。
確かあの頃暴落したら買おうと思ってそのままだったのだ。— Nicolas (ニコラ) (@nicolas_tornado) February 21, 2021
楽天の仮想通貨事業は楽天キャッシュにチャージが出来るようになって利便性が上がったのじゃ!
楽天カード決済もしくは楽天ペイで購入→楽天ポイントを楽天walletで仮想通貨に変換→利益が出たら楽天キャッシュに変換→楽天ペイで物品を購入!— dream-gigi (@dreamaffiliater) February 25, 2021
そう言えば、知ってる人は知って居るのですが、このところのビットコインの乱高下が気になっていつつも、高値圏なので今更入れないよな〜とお嘆きの貴方!楽天Walletなら楽天ポイントでビットコインが買えますよ😊
ポイント投信なら宝くじ感覚での参戦も有りかもです😅 pic.twitter.com/J0CKtwCX2n— まね真似money@米国株インデックスアベレージ投資家 (@Mr_mane_Money) February 25, 2021
楽天walletの口コミを探すと、楽天ポイントで購入できることが魅力なんでしょうね。
仮想通貨を購入したことがない人にとっても、現金ではない楽天ポイントで投資だと気が楽になりますね。
また、仮想通貨を楽天ペイで利用できるようになっていくとめちゃくちゃ便利ですね。
まとめ
楽天グループの暗号資産取引所の楽天ウォレットの概要をまとめるとこんな感じになります。
対応する銀行口座や楽天スーパーポイントの流用が可能な点など、楽天グループの他のサービスとの親和性をできる限り高めた内容になっているところが大きな特徴になるでしょう。
クレジットカードやネットショッピング、ネット銀行で既に楽天系のものを活用しているユーザーにはとっては参加のハードルが大きく下がるとてもいいサービスだと思います。
暗号資産運用のためのダッシュボードが基本スマートフォンのアプリになりますから、楽天モバイルとの更なる連携強化などの可能性も楽しみです。
運用を始めるハードルの低さも魅力ですから、楽天の各種サービスを既に有効活用していていてこれから暗号資産運用を始めてみようと考えているユーザーならば、最初に口座開設を検討する価値がある暗号資産取引所と言えそうです。