AmazonなどのECサイトで「スマートウォッチ」を検索するとアップルウォッチなどメジャーメーカーのものもリストアップされますが、それ以上に大量のどこのメーカー製かも分らない製品が大量に検索にヒットします。
そしてそういったスマートウォッチのかなりの割合は非常にお手頃な価格で入手出来ます。
そんなタイプのお手軽スマートウォッチの一つである「K56Pro」を先日入手。少し試してみました。この記事ではその使用感などをレポートしていきます。
最初にすごくザックリした感想を一言述べておくと、お値段以上に使える、となるでしょうか。
では順番に中身を確認していきましょう。
パッケージと外観
パッケージと言いますか化粧箱はこんな感じです。
結構しっかりした作りのキレイな紙の箱です。思いの外、高級感あります。
中身はシンプルでスマートウォッチ本体と簡単なマニュアルと言うよりはリーフレットレベルの説明書、それと専用充電ケーブルです。
時計のサイズは発注前から大きめであることは分っていましたのでサイズに違和感はありません。
本体のサイズ感
ダイバーズウォッチやクロノグラフ的なデザインでタフさをうたう機種ですので、想像通りのボリュームだと思います。厚みはありますがこういったタイプの時計としては特別に大きいわけでもなく、普通に使えるサイズです。
ケース部分やバンドが合成樹脂製である関係もあってか、重量の方は特に気にならないレベルです。本体にボリューム感がある分、むしろ軽く感じるかもしれませんね。
ディスプレイ面はそこそこ大きなものですが、完全な円形のために表示可能な文字数としてはさほど大きなものにはならない感じです。
平均的に1行に表示できる文字数や行数には限りが出てしまいますね。ディスプレイ表示状態での「腕時計感」は円形ディスプレイだと非常に高くなるのですが、文字を表示するデバイスとしては角形ベゼルの機種の方がずっと効率は良くなります。それを実感しました。
サイズ感をアップルウォッチと比較してみるとこんな感じになります。
ただ、同じスマートウォッチというジャンルの製品ではありますが、K56Proのサイズ感はアップルウォッチと比較するようなタイプではない気もします。どちらかというとボリュームの比較対象にするのはGショックシリーズの時計なのではないかと。
と言うことで厚みを並べて比較してみるとこんな感じです。
ヘビーデューティーさをウリにするような腕時計としては特に厚みがあるわけでもないことが分ると思います。
機能
K56Proの機能は一般的なスマートウォッチらしい機能はだいたい網羅している感じです。血圧、心拍数、血中酸素濃度を測る機能があります。
あとは睡眠の状況をチェックする機能があり、深い睡眠や浅い睡眠、睡眠時間を大まかにチェックすることが出来ます。
こちらは寝ている間の寝返りなどの無意識の動きなどを元に数字を出しているようですね。寝る前に布団の中で本を読んでいたり、目が覚めてきちんと起き上がる前に布団の中でうとうとしている時間も睡眠中と判断されるケースが結構あります。
ワークアウトモードももちろん搭載。
スマートフォンとはBluetoothでリンク。電話機能もBluetooth通話になります。
スマートフォンが受け取る通知のヘッドラインの表示機能、スマホカメラのリモコンシャッター機能、スマホの音楽・動画プレイヤーのリモコン機能も備えています。
本体にはモーションセンサーを内蔵していて、手首を返すとディスプレイを点灯させることが出来ます。物理ボタンも備えていますので、そちらで画面や機能のコントロールも出来ます。
ただしこの機種はGPSセンサーを搭載していませんので、スマートウォッチ単独でのGPSトラッカー機能は利用出来ません。
スマートフォンとのリンクの仕方
スマートフォンとのリンクはスマートウォッチのアシスタント用アプリ「Da Fit」を使ってBluetooth経由での接続を行ないます。
ペアリングはとても簡単で問題なく行えるでしょう。
K56Pro側で採取した各種情報はDa Fitに送られて大きな画面でより分りやすいカタチでチェックすることが可能です。
実使用感
しばらくK56Proを使い続けてみての感触をまとめていきます。
装着感
かなりゴツく厚みのあるK56Proですが、腕時計として手首に付けた感触は悪くありません。やっぱり上着の袖の所とか多少引っかかるタイミングはありますが、使いにくく感じるほどのレベルではないですね。
厚み等々、Gショックなどのスポーツ系の腕時計と大差はありませんので、そういった腕時計を使ったことがある人なら違和感なく使えるでしょう。
ボリュームがあるせいもあってか重みは感じませんね。
バンドは長さ調整穴がかなり細かく大量に付けられていますので、締め具合の調整は結構柔軟性があります。
バッテリーの持ち具合
ほぼ24時間つけっぱなしの状態でバッテリーはフル充電から4日~5日程度は持ちます。
設定としては30分ごとに血圧等の測定を行ない、手首を返すことでディスプレイを点灯させる設定にしています。あと、無操作時のディスプレイ点灯時間を少し延ばしています。
手首の動きでディスプレイを点ける設定だと、時計を見る気がないときでもディスプレイが点灯してしまう誤動作は結構あります。その分、当然バッテリーは無駄にしているはずです。
が、これだけ持てばほとんど不満は感じませんね。
スマートウォッチを試してみる前は腕時計で1週間バッテリーが持たないってどうなの?ってイメージだったんですが、スマートフォンは数日ごとに充電するのが当たり前になっていますから、ガジェットを比較的短い間隔で充電することに慣されてしまいましたね。
すごくバッテリーが持つというわけではないですが、実用上はほとんど問題は感じませんでした。
充電
充電は専用ケーブルを使った有線接続です。磁石の極性をうまく使って逆には繋がらない工夫がされています。
が、その磁石の吸着力が弱いのと専用ケーブルが硬いため、ちょっとしたことで簡単に接点が外れてしまいます。充電時に少しだけ気を使わないといけません。
ディスプレイの見やすさ
ディスプレイの解像度は十分だと思います。通知のメッセージ表示で使われる文字サイズだとドット感が残りますが、読みやすい文字は表示してくれます。
比較的大きなディスプレイサイズですので、文字サイズにも余裕があって可読性は十分ですね。色やコントラストも悪くありません。
ただ、時計としては「らしさ」を感じられてアナログの時計表示との相性がとても良い丸形ディスプレイは、通知などの文字表示の情報量の面では結構痛いスタイルなのは感じました。
見た目のディスプレイサイズに対して表示可能な文字数は思いの外少ないです。
バイオセンサーの精度など
生体データ測定用のセンサーは結構精度があるようです。
血圧は最低血圧こそやや高めに出るようですが最高血圧の精度はかなりのものでした。著者だけでなく両親にも試してもらいましたが、しっかりした血圧計の測定結果にかなり近い数字が出ています。
もちろんスマートウォッチの血圧などの測定装置は医療機器ではありませんからどこまでいっても「目安」でしかありませんが、こういったデータの「傾向」を見るためにはかなり有効なギミックだと思います。
その他の使いごこち
画面表示ではところどころ怪しい日本語?が表示される箇所もあります。血圧測定機能のアイコンがなぜか「体温計」「温度計」にみえるグラフィックだったりと、詰めが甘いというか作りに疑問を感じるところがないわけではありません。
なぜか「設定」機能の中にアラームやタイマー機能が含まれていたり、タイマーとストップウォッチの日本語訳がひっくり返っていたりする気もします。
が、「そんなもんだ」と一度理解してしまえば問題はないですね。
機能的には少なめでスマートウォッチのお試し、入門用には良いかもしれません。お手頃なお値段ですし。
レベルはよく分りませんが一応防塵・防水対応であるところも気楽に使える良いスペックです。お手軽価格なのも合わせ、普段から本当にいつでもどんなときでも身につけて使い続けられる製品だと思います。
著者はスマートフォンを使うようになってから腕時計を使わなくなっていたのですが、これを入手してからはつけっぱなし状態が続いています。これはこれでいい感じですね。パソコン画面に向かっているときにも時間はスマートウォッチ側で確認していたりしますし。
一つだけスマホとペアリングしたときに設定を変更した方がいいポイントも記しておきます。デフォルトだと、スマホ側の音声がすべてK56Pro側に向いてしまいますので、「メディアの音声」をoffにしましょう。
これまでのところこれぐらいの調整で問題なく使い続けられています。