【UQモバイル】節約モードは遅い?YouTubeは見れるの?

UQモバイルの節約モードの詳細。YouTube動画は見られる?

UQモバイルも低速モード=節約モードに切り替え自由

今どきの多くの格安SIMサービスが備えている機能の一つが通信速度の切り替え機能です。

これは月々の通信データ量を消費する「高速モード」と、通信速度が抑えられる代わりに通信データ量にカウントされないデータ通信が行える「低速モード」をユーザーが任意のタイミングで切り替えできるものです。低速モード時のバースト転送機能と合わせて、重要なスペックの一つに数えられるようになってきました。

この切り替え機能をUQモバイルでも利用出来るようになっています。

https://www.uqwimax.jp/mobile/beginner/guide/frame.html?u=/mobile/beginner/guide/3030/index.html

低速モードは「節約モード」とも呼ばれUQモバイルもこの呼び方を採用しています。一般に低速モードはその名の通り最大通信速度がかなり低く抑えられる形になり、動画やたくさんの画像を含むような、いわゆる「リッチな」コンテンツの閲覧・利用は非常に厳しくなります。

一般的に低速モード、節約モードの通信速度はせいぜい数百kbps程度。大手キャリアのプランで月々の通信データ量を使い切ったあとの速度規制状態の128kbpsよりはかなりマシとは言え、本格的にすべてのネットの機能を快適に利用出来るようなスペックではありません。

ですが使い方を工夫してやることである程度、一部のネットサービスの実用的な利用が可能な通信速度でもあるのです。

静止画や動画、音声データなどのデータ量がかさみがちなコンテンツを扱わないような、文字中心のコミュニケーション、例えばメール、LINEのようなチャットツールなどならば、例えば300kbpsの最大通信速度でも十分に役に立ちます。

低速モードの利点は月々の通信データ量のカウント対象外の通信となるため、ある意味通信データ量は「使い放題」状態になるということです。節約モードへの切り替えが自由に出来るプランでは不要な時には低速モードに切り替えておくことで、通信データ量の節約が出来るようになるわけです。

スマートフォンはユーザーが積極的に利用していない時でもバックグラウンドでいろいろな通信が行なわれる可能性があります。

一部のバックグラウンドでのデータのやりとりにはそれなりに高速の通信速度があった方が良いケースもありますが(アプリ、システムのアップデートやクラウドストレージとの同期など)、多くのバックグラウンド通信はやりとりするデータ量も小さく低速モードの転送速度でも足りることがほとんどです。

UQモバイルのプランでもユーザーがスマートフォンを利用しない間は節約モードに積極的に切り替えることで、通信データ量をより有効に使える可能性が高まります。

UQモバイルの低速モードのスペック

現在のUQモバイルの携帯電話回線のプランはくりこしプランS +5G、くりこしプランM +5G、くりこしプランL +5Gの3種類です。この3つのプランは基本的には月々使える通信データ量のみが違う言わば「1つのプランのバリエーション展開」ですが、そのほかにも少しだけ違う部分があります。その違う部分の一つが低速モード時の最大通信速度です。

くりこしプランS +5Gでは低速モードは300kbpsまでに制限されますが、くりこしプランM +5GとくりこしプランL +5Gでは1Mbpsまで通信速度が出るようになっています。

https://www.uqwimax.jp/mobile/plan/kurikoshi-5g/

どちらも文字中心のやりとりならばかなりの実用性が期待できるスペックです。

通信速度が1Mbpsまで出るくりこしプランMとLならば、より広い範囲のネットサービスで実用的な使い勝手が期待できる性能となっています。

ものすごくザックリした計算ですが、1Mbpsの通信速度があるとだいたい100kBのデータを1秒で取ってこられます。ニュースサイトなどで使われるようなあまり解像度が高くない画像を高めの圧縮率(=低めの画質)で保存したようなデータだと、結構サクサク画像データのダウンロードも出来てしまう可能性があります。

もちろん、大量の高画質・高解像度の画像を貼ってあるような、例えばインスタグラムのようなサイトの表示ではページを表示しきるのにかなり長い時間がかかってしまって実用性は乏しくなります。

が、文章メインで説明用に少しだけ画像が混じっているようなサイトなら、それなりのテンポでページを表示できる可能性がある、というわけですね。

特にくりこしプランM +5GとL +5Gの2つのプランならば、低速モード、節約モードと言われるようなイメージから想像するよりもずっと高い実用性があるはずです。

YouTube動画のビットレートなどの目安

YouTube動画には様々な解像度のサポートがあって、4K動画なども扱えるようになっています。もちろんユーザーがアップロードして公開することが出来ます。

非常に高画質の動画も環境さえ整えば視聴可能ですが、画質・解像度が高い動画ほどデータ量も大きく膨らむため、十分な実効通信速度が出せる回線でしか安定した視聴は望めません。

https://support.google.com/youtube/answer/1722171?hl=ja#zippy=%2C%E3%83%93%E3%83%83%E3%83%88%E3%83%AC%E3%83%BC%E3%83%88

というわけでザックリとではありますが実際にストリーミングされるYouTubeの動画のビットレート(1秒当りのデータ量)の目安をまとめておきます。

解像度 ビットレート
360p(縦の解像度が360ドット) ~500kbps
480p ~700kbps
720p ~1.5Mbps
1080p ~3Mbps

だいたいこれぐらいの数値に落ち着きそうな感じです。

720pは一般的なフォーマットだと1,280 x 720ドットの解像度をもつ動画で、「HD解像度」などと呼ばれます。(HDはHigh Definition:高解像度)

1080pは1,920 x 1,080ドットの解像度で、「フルHD解像度」と呼ばれます。今の日本の地上デジタルテレビの解像度に近いものですね。(実際には地デジは1,440 x 1,080ドットを少し横に引き延ばして表示)

ちょっと紛らわしいのがYouTubeにアップロードする元動画を作る際の推奨ビットレートと、実際にストリーミングされるデータとはちょっと違っていることです。

どうもYouTubeはアップロードした際に動画を必ず再エンコード/トランスコードしているようで、ユーザーがアップロードした動画データがそのまま再生できるわけではないようなのです。

以上の状況等々を考慮すると、UQモバイルの節約モードで問題なく再生が出来そうなのは480pの動画までだと考えておくのが無難でしょう。

圧縮しやすいタイプの絵柄の動画であればある程度画質を保ったまま自動的にビットレートが落ちますので、720pのものでもそれなりに見られる可能性もありますがやはりやや分は悪いですね。さらにフルHD解像度の動画はまず無理です。

ちなみに、くりこしプランS +5Gの低速モードだと、360p解像度でも正直かなり厳しい状況です。こちらのプランで動画を視聴する際には、素直に高速モードに切り替えた方が良いでしょう。

ただ、くりこしプランSですと使えるデータ量も小さいので、出先での高画質動画の視聴は出来るだけ避けた方がいいでしょう。どうしても見たい/見る必要がある場合には、公衆無線LANホットスポットなどの利用を考えましょう。

まとめ

最後にくりこしプランシリーズの低速モードに関する情報をまとめておきましょう。

– 低速モード(節約モード)には任意のタイミングでユーザーが切り替え可能
– 低速モードでもある程度の実用性がある
– 低速モードは「データ量使い放題」状態
– くりこしプランS +5Gの低速モードの通信速度は300kbps
– くりこしプランMとLでは1Mbps
– くりこしプランMとLならYouTube動画の480pぐらいまでなら対応可能

といった感じでしょうか。

大手キャリアの低速モードよりは余裕のある設定とは言え、UQモバイルでも低速モード時は何もかも快適に利用出来る状況にはなりません。ですが実用性が皆無というわけでもなく、やり方次第で使い途はかなり広がるスペックです。

上手に活用して高速モードのデータ量を節約、より有効に活用しましょう。